公開日 2024年1月4日
脳脊髄液減少症とは ?
交通事故やスポーツ外傷など体への強い衝撃を受けたことなどが原因で、脳脊髄液(髄液)が漏れて髄液が減少し、大脳や小脳が下がり、脳と頭蓋骨をつないでいる神経や血管が引っ張られ、脳の機能が低下してしまう病気です。
いつでも誰でも遭遇する日常的な出来事によって引き起こされる大変身近な病気です。
どのような症状が出るのでしょうか ?
この疾患は、全身やすべての臓器に影響を及ぼし、様々な痛みが出ることが大きな特徴です。
主な症状として頭痛、視力低下、回転性めまい、ふらつき、首や背中の痛み、しびれ、吐き気、極端な倦怠感、動悸、腹痛、集中力・思考能力低下などの症状が出ます。
適切な診断治療まで時間が係る場合が多く、日常生活に支障が生じているにもかかわらず、周囲の理解が得られず苦しい思いをされている方もいられます。
診断や治療方法は?
現在この疾患については確立された診断基準や治療方法はないため、国の研究班において医学的な研究が進められています。
一部の研究者によりますと、「急性期は水分摂取と安静横臥で自然治癒する可能性があること。慢性期で自然治癒が期待できない場合には、ブラッドパッチ療法(注)が有効であること」が報告されています。
早い段階での適切な対応が重症化予防になり、特に子どもの場合は、早期発見、早期治療が大切です。
(注)「ブラッドパッチ療法」:髄液が漏れている周辺に患者自身の静脈血を注入し、その血液が固まることで漏れを塞ぐ治療法。
この方法は、健康保険が適用されていません。
どこで診断・治療ができるの ?
・静岡県難病医療拠点病院と県内協力病院で可能です。詳しくは静岡県のホームぺージをご覧ください。
関連リンク
・脳脊髄液減少症の診断・治療の確立に関する調査研究
http://mhlw-grants.niph.go.jp/project/24254
・医療情報
・NPO法人脳脊髄液減少症家族支援協会
http://www.npo-aswp.org/catego2-04.html
・医師専用ホームページ
http://csf-japan.org/japanese/index.html